鈴木ショータと一緒に南関競馬を学ぼう!
このたびPDF新聞~南関版~がリリースされました!
https://bookers.tech/author/206183/
そこで、南関版PDF新聞の本紙原稿を務める、なま太さんを招いて、南関競馬の仕組みや予想方法を聞いていこう!というコーナーです。
・南関競馬を始めてみたい!
・改めて勉強してみたい!
という方は、ぜひご覧ください。
なま太 X(旧Twitter https://x.com/namata_pdf?s=20)
なま太:フリオーソの走りに魅了され、南関競馬を始める。その後は川崎のヤマニンバビルサの追っかけも。馬の調子、展開を重視。変わり身がありそうな馬を狙い、騎手の実力も加味する。馬券は単複が主流。得意条件は船橋1200m。
南関版PDF新聞発売はこちら→https://bookers.tech/author/206183/
無料サンプル→https://storage.googleapis.com/bookers_production_media/post_image/a337f8d0-dc7e-45bc-a7f4-8aee312d47b9/20230911%E5%B7%9D%E5%B4%8E.pdf
南関東競馬のクラスを、中央のクラスで例えると?
まず地方競馬で最初に気になるのが「クラス分け」
JRAと比べて複雑なイメージはありますよね
JRAのクラスで例えると、どんな感じなんでしょうか?
JRA未勝利=C1
1勝クラス=B2
2勝クラス=A2
交流競走では、このようになっています
なるほど!南関の方が、より細かくクラスが分かれているイメージなんですよね
南関東のクラス分けは「賞金管理」のため、JRAと違って「勝てば昇級」というわけではないです。勝っても同じクラスを走ることもできます
JRAでは廃止された「降級制度」は、まだありますか?
1.7月に獲得賞金に応じて、降級制度があります。3歳馬は7月を過ぎると格付けされていきます。獲得賞金が200万を超えた馬から順に、C2に格付けされ、年長馬との対戦を迎えます
「3歳限定戦」はいつまで?
12月まで実施されてるんです。12月までに賞金200万円稼げなかった馬は、4歳1月からC3に格付けされます。
「B1B2クラス混合戦」みたいのもよく見ますが、当然B1クラスの馬の方有利ですよね?
混合戦の場合は、基本的に格下の馬に2㌔の斤量差が与えられます。性別の2㌔差も含めれば、例えば、B1の牡馬と、B2の牝馬では、4㌔の斤量差が生まれます。そこからさらに減量騎手などが乗れば、49㌔や50㌔での出走もたまにみられますよ
なるほど!うまくできてるわけですね!そこまで「能力」に注視しすぎなくてもいいんですね!
クラスの差ってどれくらいあるの?
クラスごとの力差ってどれくらいあるのでしょう?
数字で見るとわかりやすいです。大井1600mの平均タイムでみてみましょう
クラスごとの良馬場平均タイム
大井1600A1 99.8
大井1600A2 100.8
大井1600A3 –
大井1600B1 101
大井1600B2 101.1
大井1600B3 101.5
大井1600C1 101.9
大井1600C2 102.8
大井1600C3 104
C2とC3では、1秒以上も差があるんですね。これをベースに予想するなら、C3からC2に昇級しても、すぐに通用は難しい、ということですね
A1とA2も1秒の差があります。C3は最も弱いのクラスのぶん、A1は最上位クラスの分、クラスの差が出ると言えます
B級はほとんど差がないんですね
平均タイムは、もちろん距離ごとにばらつきはありますが、基本的には、「C2とA1の壁が分厚い」と覚えておくと、予想するうえで昇級馬の取捨に困りにくいでしょう
A~B~Cのクラスの他に、「組」っていうクラス分けもあると思いますが、それはどれくらい影響あるのですか?
クラス内で、賞金順に、上から一組二組と並べられ、昇級したばかりの馬が下の組に入ります。
数字が低い組の方が強いってことですね。僕が大学時代「一六組」でした・・・南関の組分けで言えば、最下層グループってことですね・・・(笑)
競馬で「一組」になれば大丈夫ですよ・・・(笑)
何組まであるんですか?
頭数の多い大井競馬のC1やC2では、最大十五組ぐらいあります
なるほど、C1やC2の頭数が多すぎるから、さらに場合分けしてるってことですね。
頭数が多いため、同じ日に全く同じ条件(C2十三、十四、十五組、1200m)などのレースが、連続で行われたりします
なるほど!JRAでも確かにダートの下級条件って、頭数が溢れてますね
南関では、1200~1600mあたりが多いですね。大体多くて三組ずつぐらいでまとめられて一緒に走ります
なるほど理解しました。馬券的に言えば、細かく組ごとに分けられている=実力の差は拮抗=能力よりも適性重視! という見方ができそう!!
ただ反対に、出走馬が集まりにくい短距離戦900mや、長距離戦の2000m以上は組が存在しません
頭数が少ない条件は、組がないぶん、力の差が如実に出てしまいそうですね
南関4場の中でも、レベルの差はある?
南関東って4つの競馬場(大井、船橋、川崎、浦和)があるけど、どこの馬が強いですか?
船橋&大井≧川崎≧浦和
船橋が強いんですか!大井の一強かと思っていました
船橋の馬が地元で負けて人気を落とし、川崎・浦和に遠征すると穴で激走!という場面はよく目にしますね
「船橋の馬は侮ってはいけない!」ということを覚えておきます
例えば2023年の2歳重賞、浦和のルーキーズサマーカップ。船橋所属からたった1頭、ビッグショータイムが遠征しました。前走では、地元船橋で1.1秒差の5着に敗れていましたが、浦和の無敗馬や快速馬がそろったなかでも、6番人気2着と反撃しました
船橋敗戦→川崎or浦和遠征で反撃パターン、ですね。覚えました!!
船橋所属馬が、大井に遠征した際も、侮らない方が良いです。2023年大井ゴールドジュニア競走でも、船橋から新馬を勝ったばかりのクルマトラサンが遠征。終わってみれば、2馬身差で快勝。人気ではありましたが、しっかり1番人気に応え、2戦2勝で重賞タイトルを獲得しています
穴党としては、人気馬は消したくなるけど、船橋の馬の場合は、ちょっと立ち止まるようにしておきます(笑)
常に船橋所属馬は要チェックです!!
他地区との地方競馬場とのレベルの差は?
南関東以外の地区の馬との力差はどうなのでしょうか?
地方全体では、南関東≧門別・園田≧高知>東海>岩手・金沢・佐賀
やはり南関が上位なんですね!
近年は、高知のレベルアップが著しく、転入戦で穴をあけるケースもあります。
確かに、高知はナイター開催で馬券の売り上げが上がって、レースの賞金も上がって、馬主さんたちも「高知に入れたくても、一杯でもう入らない」と、よく聞きます
逆に岩手・金沢・佐賀で連勝して、南関東に転入してきた馬の場合は、人気を吸って負けることが多いです
見た目の着順は良くても、強敵揃いだと跳ね返される、というパターンですね
2023年の黒潮盃が良い例でしたね。金沢で11戦11勝、石川ダービーなどを制し、金沢最強を誇っていたショウガタップリが、大井の3歳重賞黒潮盃に挑戦しました。当日は3番人気に支持されましたが、結局1秒9差の6着に敗れています
他地区から南関にきた馬は、ちょっと割引が必要ということですね
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本日はここまで!!ここまでしっかりとマスターしておこうと思います!
なぜ道悪なのに、時計が遅い時があるの?
地方競馬を見ていて、最も不思議に思うのが、「時計の出方」。JRAなら、道悪ダート=高速馬場、なのに、地方では道悪なのに時計が遅い、という日がありませんか?
確かにあります。現場の声としては、雨が降りすぎると、「グリップが利かなくなり、滑りやすくて走りづらい」、というのがあります
砂浜とかでも、適度に水分が含まれた場所の方が、硬めで走りやすいですもんね
ひとつ言えるのは、時計が絶対に速くなる瞬間があります。それは豪雨が降った時です
砂が流れてしまうから?
そうです。砂の厚みがなくなり、時計が出やすくなります
JBCの開催から、大井も砂を入れ替えて、「白い砂」になりましたが、その影響は?
現場からは、「馬の目にやさしくなった」という声が聞こえます
「目」?!それは想定外の声
以前までの大井の砂は、馬の目に入って、レースを終えて帰ってくると、目が砂だらけ。「洗うのが大変だった」という厩務員さんの声が多かったそうです。でも白い砂になってそれがなくなりました
それ以外にも白い砂効果はありますか?
あとは、クッション性が高いので、落馬したときに衝撃を吸収してくれて、人馬ともにけがをしにくくなったそうです。馬の脚にも負担がかかりにくいそうです
それは砂の影響だけでなく、砂厚を変えた影響もありそうですよね!?
その通りです。以前の砂厚8センチから、10センチへと深さが増しました
JRAのダートは砂厚9センチなので、大井の方がパワーが要る、ということになりそうですね
実際に時計面で見ても、砂厚の影響は大きく、以前より約2秒ほどかかるようになりました
船橋も「白い砂」を入れているんですよね?
船橋は、昨年10月に白い砂に変更。当時は時計がかかって、内が重すぎて、みんな内をあけて走るというレースが多くみられましたが、今年の3月くらいから、やっと平均的な時計が出るようになりました
砂厚の調整は、最初は難しいみたいですね。2022年に新しく開場した名古屋競馬場も、当時はゲートの砂が深すぎて、躓く馬が多発、ということがあったみたいで、ジョッキーたちと主催者で意見交換をしていたみたいです
船橋の例を見ても、大井も開催が進むにつれて時計も出るようになってくるかもしれません
JRAでも、京都のダートが時計かかるようになりましたが、今後の傾向に注目ということですね
ただ、大井競馬は、ハローをかけただけで馬場傾向が変わる、という声もよく聞くので、レース間にハロー車が通ったのをみかけたら、馬場傾向が変わる可能性があるというのを、頭の片隅に入れておいてもいいかもしれないです(笑)
差しが決まりやすいコースは?
地方競馬=前残り のコースが多い印象が強いですが、差しが決まりやすいコースもあるんですか?
川崎1600mですね。1コーナーのポケット地点にゲートがあり、最初のコーナーまでの直線が長く、主導権争いが激しくなりやすいためです
川崎1600mは、重賞も行われるコースなので要チェックですね!
2022年8月の重賞スパーキングサマーカップが、まさに差し展開の良い例でした。人気馬スマイルウィとジョーパーイロライトの主導権争いが激しくなり、前半3ハロンが35.6秒のハイペース(12.7-11.0-11.9-13.2-12.1-13.3-13.4-13.7)。
上がり3ハロンは40.4もかかりました。最後は、後方を追走した8番人気フィールドセンスが、断然人気を集めたスマイルウィらをまとめて差し切りました
超小回りコースの川崎でも、差しが決まるパターンがあるのですね!これはヒント!
前残りコースは?
反対に、大井と船橋の1600m戦は、スタートが直線半ばにあるため、すぐにコーナーとなるため、ペースが上がりにくいです
中央でも、東京芝2000mや中京芝1200mなど、すぐコーナーのコースは、確かにペースが緩みやすい
船橋1600mで、最も前残りで有名だったレースは、2020年5月5日かしわ記念(7頭立て)。逃げたのは6番人気ワイドファラオ
あー覚えてますわ。モズアスコットやルヴァンスレーヴが、人気で飛んだレース
前半3ハロンが36.8秒(12.6-11.7-12.5-12.8-12.7-12.0-12.0-12.3)。上がり3ハロンは36.3でした
さっきの川崎の例では、上がり40.4秒だったのに、大違いですね!
結果は、ワイドファラオがまんまと逃げ切り、単勝オッズが7頭立てながら26.9倍もつきました。これが船橋1600mの前残り波乱パターンです
1400mと1500mって何が違うの?
南関競馬では、細かく距離設定がされていますが、例えば、1400mと1500mとかはどう違うのですか?
スタミナ面などはそこまで気にしなくていいかもしれません。ただ、浦和1500mと大井1400mは、スタートしてすぐコーナーがあるトリッキーコースなので、外枠は距離ロスが大きくなります
頭数が揃うほど、外の馬が不利になりますね
まさに2015年フジノウェーヴ記念(大井1400m)では、そのパターンでした。大外16番枠に入った2番人気ソルテは、本来の先行策が取れず12着敗退。その直後から7連勝。うち重賞6連勝を飾っているだけに、いかに枠順の影響を受けたかがわかります
大井1400m外枠不利、覚えておきます
あとは、船橋1500mは、スタートして1コーナーまでの距離が少ししかないので、前残り傾向が強くなるので、こちらも覚えておくと良いと思います
800mなどの特殊距離の予想法は?
JRAにない特殊な距離としては、800mとかの距離。これはどう予想するのですか?
800mは基本前残り。スタートしていかに主導権を奪うかのゲームです。展開どうのこうのがないので、B3までの下級条件しかレースはありません
中央で言えば、東京ダ1300mみたいに、下級条件しかないコースもあるんですね
逃げれる馬を探すゲームで、例えば11/20~24日の浦和開催で、800m戦は9レース行われましたが、うち6レースが逃げ切りで、全て5着以内でした
短距離がうまい騎手はいますか?
七夕騎手です。七夕騎手は今年の通算連対率18.8に対し、1200m以下に限ると連対率29.3。現在は、減量の恩恵もあるとは思いますが、積極性は目につきます
ちなみにJRAなら、「ダート短距離の川須騎手」というのが、ひっそりと関係者の間で有名です(笑)めっちゃ優秀な数字です!
ダートでも、内外の有利不利ってそんなに顕著にある?
JRAのように、芝のレースなら内外の有利不利が結構ありますが、ダートでもありますか?
毎日ではありませんが、あります
「内伸びの日」とかやっぱりあるんですね
顕著だったのが、2019年のTCK女王盃。内ラチ沿いが有利すぎて、決着はもちろん内枠から①②⑥番。ラチ沿いを走った馬が上位独占。2着には、単勝253.4倍のマルカンセンサーが入り、馬単は35万馬券となりました
でも毎日見てないと、馬場状態なんかわからないですよ・・・
馬場情報は、毎開催、なま太X(旧Twitter)で投稿しています!
それは助かります!しかも内や外の有利不利は、PDF新聞馬柱にも記録してあるので、予想する際にも便利!
僕も愛用しています!内有利だった時に外を回っていた馬は、次走で評価しますし、反対に内有利馬場だった時に、内で好走していた馬は割引
JRAで予想する際も、不利な馬場を走っていた馬は、本当に重宝するので、南関でもトラックバイアス予想が使っていけるのが助かります!
直線で内と外のどこにいたのか、全ての馬を記録して、PDF新聞にも記載しています。かなり手間はかかりますが、それくらい大切なファクターだと思います!
内~中~外 を分類
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全体的に、JRAとの違いは?
JRAとの違いは、他にもありますか?
一番大きい違いは、騎手服ですね
確かに!一度覚えてしまえば、レース観戦の時は便利ですよね!
ただダートグレード競走、南関東重賞競走、2歳新馬競走のときは馬主服を着用する場合もあります
これだけ騎手のカラーが強い仕組みなので、香港競馬の馬券にある「騎手王(ジョッキーチャレンジ)」という馬券を発売するのもアリだと思うんですよね
なんですかその馬券は?
イメージとしては、JRAのWAJSや、川崎の佐々木竹見Cのように、着順ごとにポイントが付与され、1日のなかで誰が最もポイントを稼ぐか。当然乗鞍が多かったり、人気馬に乗っている騎手が人気になります。香港ではパートンやホワイト騎手が人気でした
香港競馬の馬券「騎手王(ジョッキーチャレンジ)」
1日楽しめる馬券で良いですね!
「騎手にスポットを当てて応援する」には、良い馬券だと思うので、ぜひ騎手服のある地方競馬から導入してほしいですね!
騎手関連で言えば、地方競馬では、騎手に乗鞍制限もあって、1日8鞍まで
12レース全部には乗れないんですね!?
リーディングジョッキーは、他地区も多く乗りますが、基本的には地元開催の騎乗がメインになります。他地区で8鞍上限まで乗るのはリーディング上位の騎手だけです
遠征しない騎手もいるんですか?
遠征しない騎手は一切しないですし、御神本騎手なんかは浦和競馬場でほとんど乗りません
自場での調教騎乗もありますし、物理的に難しい場合もありそうですね。8鞍制限は、やはりより多くの騎手にチャンスを与えるためですか?
あくまでも噂ですが、昔とある騎手が一日全て乗って、全部勝ちそうに独占状態になりそうだったから、ほかの騎手も勝たせてやらないと、ということで制限を設けたそうです
JRAでも、1日12レース乗っている騎手は本当に忙しそうなので、制限があるおかげで、騎手にも余裕ができそうですね
尾持ち
あとJRAとの違いとしては、尾持ち(ゲートの後ろで馬のしっぽを持って、暴れるのを防ぎ、出遅れさせないこと)ができます
JRAでは禁止されていますが、地方では認められているルールですね
かつてモジアナフレイバーがフェブラリーSに出走した際、尾持ちができず大出遅れしました
尾持ちは、誰がしているんですか?厩務員?
厩務員でも係員でも持ちます。たまには3人体制で持っていたりするので、ぜひ競馬場行った際は注目してみてください
その他にも違いはありますか?
ゲートですね。南関のゲートは、JRAと違って開きやすく、突進すると開いてしまいます。発走が遅れることがしばしば。カンパイ(発走やり直し)もたまにあるります
確かにJRAでカンパイは見たことない
能力試験
「能力試験」もJRAにはないですよね
JRAはゲート試験だけですね
新馬戦を走るためには、800mの能力試験で合格する必要があります。そのタイムや走りが、新馬戦のオッズにかなり影響し、重要視されています
合否のポイントは?
規定タイム以内で走れるか、を試すレースです。規定タイム(だいたい56秒ぐらい)をクリアできないと、再試験になります
JRAの障害試験もそんな感じです、そういえば!タイムをベースにしつつ、「斜飛」や「踏切不安定」があると不合格に
新馬戦の場合は、能試の結果がある程度参考になり、人気順に直結します
調教と同じくらい、能力試験が馬券の検討材料になるわけですね。予想ではどう生かせばいいですか?
試験はあくまで試験で、規定タイム以内で走ればいいので、余力を残した仕上げで出走する場合が多く、能試通りの結果にならないこともあります
時計以上に余裕のある馬を探せばいいんですね
ひとつ確実にわかるのは、「スタートがうまいか下手か」は、だいたいわかります。レースでも似たようなスタートを切る馬が多いです。その点で必ず能力試験はチェックしています
試験の映像はどこかで見れるんですか?
映像は南関東のホームページから確認できます。また船橋競馬は馬場や着順は公表しておらず、タイムだけ。他の場は着順や馬場を公表しており、主催者ごとによって発表の仕方は違います。ちなみに能力試験が行われるのは、金曜日の午前中がほとんどです
注目している騎手や調教師は?勝負コンビってある?
注目している騎手などいれば教えてください!
川崎の若手で、同期の野畑凌、新原周平騎手です
名前はよく見ます!
野畑騎手は2022年4月にデビュー。とにかく馬を操るセンスが抜群!!
機動力に長けてるわけですね。小回りの川崎では武器になりそう
デビュー年は勝率8.2%、連対率14.8%も十分凄いのですが、2年目は同9.2%、18.1%と、減量がなくなっていくなかでも数字が上昇。勝ち星を量産しまくっています
JRAでも減量なくなって勝ち星の壁にぶつかる人が多いなかで、その成績はすごい!
新原騎手はなんといってもスタートとペース読みが抜群
ペース読める騎手好き!!
デビュー年は勝率8.5%、連対率15.4%。減量を生かした先行策での活躍が目立ちました。2年目も、勝率は7.3%と微減していますが、連対率は15.8%と上昇。減量関係なく結果を残し続けています(数字は11月10日の川崎開催終了時)。川崎の未来を担う若手コンビにはぜひ注目してみてください!!
厩舎との勝負コンビなどはありますか?
一番目立つのは、張田厩舎と矢野騎手です。2023年10月までで、勝率36.4%、連対率54.5%。代表馬はスマイルウィ
休み明けって走らない?
数をこなす地方競馬は、やっぱり休み明けはまだ本気じゃないですよね?
基本的に3戦目がピークと昔から言われています。調教師のコメントも、休み明けは「一度使ってから」、「良化はまだ先」が多いです
逆に、叩き何戦目まで使うんですか?中央なら、強い馬は3戦目くらいまで。多くても6戦くらいが多いです
下級条件の馬は、ほぼ開催ごとに出走していますし、半年、一年走り続けるなど、いろんな馬がいます
丈夫であることが何よりの武器なんですね!
JRAと比べたら、地方競馬は賞金が高くないので、走り続けてこつこつ着実に賞金を積み上げていくスタイルが主流ですね
「調子」とかはあまり考慮しなくていいんですかね!?
そうですね。条件馬では、ここがメイチ仕上げ!などは、あまり見られない気はします。ただ、今回5着以内に入るとクラスが上がってしまう場合、5着で昇級するよりは、1着で昇級したほうが稼げるので、頑張って仕上げる厩舎はあるかもしれないですね。(笑)
政治的理由を予想するわけですね(笑)
地方競馬は賞金が高くないので、連闘もよくみられます。以前小久保厩舎のノブワイルドは、習志野きらっとスプリント(2019。7.17、船橋1000m)を制すると、その次の週のプラチナカップ(2019。7.25、浦和1400m)も出走して、連闘で重賞連勝を成し遂げたことがあります。
JRAでは、「連闘の矢作厩舎」という格言を僕は勝手に作っていますが、「連闘の小久保厩舎」も覚えておきます(笑)
休み明けや連闘の成績は、南関東のホームページに間隔ごとの成績が掲載されています。
10日未満
10~19日
20~29日
30~59日
60日以上
60日以上の成績をみて休み明け走る走らないを判断しています。
休み明けでも仕上げてくる厩舎もありますか?
とくに目立つ厩舎があるか、と言われても思いつきません。もちろん、重賞クラスの馬は話が別です
休み明けでも上位騎手が乗ってきたら本気?
エージェントが用意してくれるパターンもあるので、あまり関係ないと思います
付き合いで乗っているパターンとかもありますもんね
当然、リーディング下位の騎手が乗るよりかはチャンスはありますが、その分人気もするので、馬券的にはそこまで考慮しなくていいと思います
調教って見る?
基本的に戦績のレース内容が中心ですが、多少見ますね。やはり、新馬戦、転入馬&休み明けの取捨、叩いた上積みがあるかどうかは調教が大事になってくると思うので
状態のチェック等の参考にする感じですかね?
そうですね。あくまでも、「動ける態勢にあるかどうか」、のチェックが目的。追切が動くから本命、というのは、あっても新馬戦のときぐらいです
どちらかと言うと、減点材料に使う感じですね?
そうです。先ほども言ったように、地方競馬の条件戦はメイチとかはあまりないので(重賞とかは別ですが)、休み明けなのに、明らかに追切が動けていないときは割り引きますし、反対に、本数を重ねて休養前と似た調教時計で走れているときは、買いの判断ができます
陣営の本気度を読み取るわけですね
地方競馬は、レースが追切の場合もよくありますし、その辺の区別をしやすくするために、追切をみています
JRAでも矢作調教師なんかも、「調教は賞金がもらえないけど、レースなら賞金が出るんだから、使いながら調子を上げていくのが合理的」みたいな方針だったのを、本とかで読んだことがあります
地方の場合は、特に使い詰めが続きますからね
南関版PDF新聞発売はこちら→1日500円 https://bookers.tech/author/206183/
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本日はここまで!!ここまでしっかりとマスターしておこうと思います!
予想スタイル
なま太さんの予想スタイルを教えてください
基本的には一番強い馬に◎を打ちます
僕とは真逆の攻め方ですね(笑)
ですが、明らかにこの馬は〝実力と人気の乖離〟がありそうだな、と思ったときは思い切って狙います
いわゆる「期待値」ですね。地方競馬でも「人気」はある程度読めるものですか?
もちろん、予想している時点では人気はわかりませんので、専門紙の印をチェックして、オッズを想定して予想してます
わざわざ専門紙までチェックしてるんですか!さすが!
PDF新聞の「穴馬の資格」が、〇対抗印で、人気なかったら狙ってみてください。なま太自身が◎本命に狙うか迷った馬ですので(笑)
会心の予想
2023年9月26日 船橋1200m
◎ビートマジック
12頭立て8番人気40.1倍で1着
本命にできた理由は?
当時のPDF新聞では、「3走前に同条件でV。2走前(9着)はハイレベル戦で、前走は1000m×。ハナ行けそう」
実際にレースでは、外の2番手から直線抜け出して、クビ差粘り切りました
PDF新聞の活用方法を教えてください
参考:中央版PDF新聞完全解説ガイドhttps://shotasuzuki.net/guide
レースレベル
「レースレベル」は、中央版のPDF新聞にも導入しています。レース前にメンバーを見て、レベルを決めます
超ハ→ハイ→やハ→平均→や低→低→超低 の段階ですね
南関でも、「レースレベル」が役に立った時があれば教えてください
2023年9月28日《船橋11R》1着ジョエル
今回はやや低レベル戦。
やや低レベル戦では、3.4走前に連勝してました。2走前はハイレベル戦で6着。前走は、ややハイレベル戦で8着で力負けしていましたが、「やや低レベル戦」に戻ったとたんに、6馬身差で圧勝しました
ペース指数
「ペース指数」も、鈴木ショータが独自に考案した指数です
これは便利!数値がマイナスになるほどハイペース、大きいほどスローペース、ですね
これも使いこなせた例があれば!
2023年9月11日川崎1500m
《川崎11R》1着ホウオウブリッツ
前走は、ペース指数-6.1の超ハイペースを逃げて2着!実際に1.3着馬は、追い込んできた馬でした。厳しい展開でも2着だったので、次走でしっかりと逃げ切りました
33ラップ
これは鈴木ショータが学生時代に閃いた理論
まだ使いこなせてないです実は
そう簡単に使いこなされると、鈴木ショータの仕事がなくなってしまうので、それはそれで良いです(笑)
どういう風に使えば良いですか?
中盤の3Fと、上がりの3Fを比較しているので、緩急の差を把握できます。1200m戦であれば、単純に前半3Fー後半3Fの差で、前半に脚をためる瞬発戦だったのか、前半から飛ばしていく消耗戦だったのか
意味合いとしては「ペース指数」と似ていますかね?
その通りです!!短距離戦は「ペース指数」だけ見ていても問題ないと思います。1600m以上の距離とかになると、「33ラップ」の有効性も増してくるので、ぜひ今後マスターしてみてください
33ラップ理論とは ダウンロード
タイム指数
これも南関版PDF新聞を開発する際に、鈴木ショータが編み出したものです
すでに参考にしています!改めて仕組みを教えてください
近走の走破時計から、ベストパフォーマンス時の能力を数値化したものです。ほとんどは人気通りになりやすい指数です
逆に言えば、能力があるのに人気なってない時が、この指数がめちゃくちゃ有効な時ですよね!
そうです!タイム指数上位(能力がある)なのに、近走は何かしらの敗因があって着順を落とし、穴になっている。このパターンが最も馬券的に勝負です
実際に、タイム指数が爆発していたレースがこれですね
◎ジョーパイロライト(8番人気)
△ギンザロッソ(5番人気)
▲ヨハン(9番人気)
3連単⑩→⑨→③で 48万780円馬券!
これは超チャンスレースだった・・・。さすがに南関の全レースまでチェックできてないので気付かなかったですが、鈴木ショータのマインドを数値化した「タイム指数」で結果が出たのは嬉しいです
馬場指数
「馬場指数」も、鈴木ショータが考案の指数
これもまだ使いこなせてないのですが、どう使えば良いですか?
馬場期待値とは、レース当日の馬場状態を考慮する予想法です。
例えば、見本のミックファイアの前走は、「速2(速1)」。レース当日は、そもそも水準より1秒ほど時計が速い開催でしたが、だとしてもミックファイアは水準より2秒も速いタイムで勝っていたので、「馬場の恩恵もあったが、それ以上に強い!」という評価ができます。「馬場期待値」は、上がり馬や昇級してきた馬の精査に役立ちます!
ミックファイアが勝ってきた時計がどれほど優秀か、というのを指数で把握できるわけですね。実際に度肝を抜かれたレースもありました
馬場期待値 ◎→○→☆ ②→⑦→⑥ で決まって、3連単の配当は86万3980円
2番の前走2着が、遅0.1(遅1)というのが優秀ですね。こういう馬をあぶり出すのが、馬場期待値指数です!
レース総評(馬場状態や、内外の有利不利など)
「馬場指数」にも貢献しているのが、「レース総評」。馬柱の一番下に記載していますね
時計が速かったのかどうか、レース当日の馬場状態などを記録してますね
それを全て記録していくのが、なま太くんの仕事ですね(笑)直線の内外も全て記録して、本当に一人でよくやっていると思います(笑)
それ以外にも、レース全体の特徴を記録するようにしています
どんな用語があるのか、教えてください
用語説明
内◎=ラチ沿いが伸びる馬場
外◎=内も使えるが、外の方がより伸びる
内×=内の砂が深く、走るとスタミナを消耗する
前◎=馬場が軽くて前が止まらない
逃◎=内◎+前◎を合わせたイメージ。逃げ馬の活躍が目立つ
S不①・4角不①=①番がスタート、4コーナー不利受ける
レコ=レコード
●着離=●着以下が離されているレース
前残り=上位馬がほぼ先行馬で決着
差し=上位馬がほぼ差し馬で決着
外差し=上位馬がほぼ外から差し手馬で決着
追込=上位馬がほぼ追い込み馬で決まる
前潰れ=先行馬が全て後退し、差し、追い込み馬で決着
中央版PDF新聞でも同じように、レースの特徴を記録しています。ほとんど同じようなことを、南関版でも再現しています
南関東競馬を盛り上げていけるよう、南関版PDF新聞も、価値ある情報を詰め込んでいけるように頑張ります!!
最後に読者に向けてひと言!
ショータさんの影響で競馬を始めて、一人で南関競馬を楽しむだけでしたが、今後は多くの人に南関の楽しさをお届けしていければと思います!
南関版PDF新聞のおかげで、僕もことあるごとに「南関をやろう!」と思うようになったので、夢の週7競馬生活もできそうで楽しみです!なま太くんの予想もマジで参考にしているので、気合入れて宜しくお願い致します!!!
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