「競馬を始めてみたい!」
「勉強したい!」
「もう少し当たるようになりたい!」
という方へ向けて、競馬の基礎基本、馬券との向き合い方、考え方を伝授する企画です。
「競馬は情報が多すぎて何を見ていいのかわからない…」
という悩みを抱えている人は多いと思います。
しかし「本質」さえつかんでしまえば、少ない知識で多くの応用を利かすことができます!そこで、一度覚えれば一生使える”予想力”をお届けします。
例えるなら、毎週ただただ予想していくのは、足し算や引き算を理解せずにテストに挑もうとしているようなものです。まず基礎基本となる足し算引き算を、じっくり理解していきましょう!
競馬ファン→競馬記者→競馬伝道師を経て、本気で競馬と馬券に向き合ってきた僕が、今までに抱いた疑問、大切だと思ったマインドをお伝えしていきます!
予想力向上講座⑥
~坂の傾斜、ご存知ですか?~
前回の「直線の長さ」、に続いて、今回は「直線の坂」、について紹介致します!
「○○競馬場は直線に坂があるから…」
「中山の急坂はきつい…」
などなど語られることが多いですが、主観的な言葉だけでなく、
客観的な数字によって、どの競馬場の坂が、どれだけ厳しいのか
知っていただければと思います!
直線コースの高低差(勾配率)
坂のタイトさを表すのには、「高低差」が何mあるか、ということに加え、「勾配率」という概念も存在します。
勾配率とは・・・坂を100m進んだら高さが何m上昇するかを示しています。
引用元:https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/korekori/1181829.html
勾配率が大きいほど、傾斜は厳しくなります。
つまり、坂の厳しさを直感的に判断するには、勾配率を参考にすると良いでしょう。
勾配率によると、坂が最も厳しいのは、勾配率2.24%の中山
ということになります。
続いて、勾配率2.0%の中京
この2場は、他の競馬場でも、トップレベルに厳しい坂であることが、数字的に明らかになりました。
阪神は、平均的な傾斜
東京は、勾配率1.25%と低いですが、高低差は2.0mと高いです。
つまり、東京の坂は、傾斜は緩いが、長く緩く続く坂、ということです。
※東京の勾配率は正式に発表されてないので、独自で計算しました。間違えていたら教えてください。
※中山競馬場の勾配率も、JRA公式サイトには、「最大2.24%」と書かれていますが、距離110m、高さ2.2mを元に計算すると、勾配率2.0%になります。公式サイトが間違えているとも考えにくいですし、”最大”2.24%の区間があるのでしょうか。
参考:コース紹介:中山競馬場 JRA
ちなみに
栗東トレセンの坂路の勾配率は、3.5%
美浦トレセンの坂路の勾配率は、3.0%
この勾配率は、実は道路標識でも見かけることができます。
このような標識を見かけたら、「○○競馬場に近い坂だな!」と、テンションを上げて楽しみましょう。笑
実際に競馬場に近い坂を、自ら体感することで、馬の気持ちを理解することができます!
まずは、「坂のあるコース」と言っても、傾斜は異なる!
ということを理解しましょう。
馬にも坂適性がある!?
ここからは、過去の馬たちの成績を振り返りながら、馬によっても坂の得意不得意があることを、知っていただければと思います!
ゴールドシップ
坂の傾斜が厳しい、阪神と中山にめっぽう強く
中山【2・0・2・2】
阪神【6・1・0・1】
という成績でした。
この馬の場合は、自分のやる気スイッチが入れば、ものすごい伸びをするので、ライバルたちの脚が鈍る、坂のあるコースでこそ、アドバンテージが生きたのだと思われます!
ロゴタイプ
しぶとさがセールスポイントだった馬で、他の馬の切れ味が削がれる、坂が厳しいコースで強かった馬です。
中山(勾配率2.24%)【3・3・2・2】
東京(勾配率1.25%)【2・1・1・5】
その他平坦コース【1・0・1・6】
GⅠを3勝しましたが、うち2勝が中山、残る1つは東京でした。
直線が平坦な京都コースのGⅠでは、⑦⑨着と惨敗でした。
マイネルラクリマ
平坦コース【6・3・3・3】
坂コース 【0・2・2・13】
この馬は反対に、坂のあるコースでは伸びあぐねてしまうタイプでした。
ボンボヤージ
2022年現在も現役のオープン馬。
全4勝が直線平坦のコース。反対に、坂のあるコースでは、⑨⑩⑦⑫⑫⑪着と、大敗が目立ちます。
応用的な予想法
上述したように、中京と阪神は、勾配率2%以上の急坂コース、という共通点があります。
ダート1400mコースに限っていえば、スタート部分が芝、という共通点もあります。
そのため、両コースのリンク性は高い!というのが鈴木ショータ的な思考です。
例えば、例年、中京ダ1400mで行われている、プロキオンSの好走馬を分析してみると、阪神ダ1400mでの好走馬が多いことがわかります。
プロキオンSで2着、3着と好走したキョウワダッフィーは、プロキオンS出走以前までは、阪神ダ1400mで【4・0・1・0】
10番人気3着と好走したガンジスも、阪神1400mで2戦2勝の実績を持っており
5人気2着セイクリムズンも【2・0・2・1】という成績を残していました。
2017年の覇者キングズガードも【5・5・1・0】、という完璧な成績をおさめていました。
常識的に考えると、阪神と中京は、左回りと右回りで、全く関連性のないコースに思えるかもしれません。
しかし、どちらも「急坂コース」という知識が加わるだけで、
「ひょっとすると実は似ているコースなのかも!?」という仮説が浮かんでくるのです!
さらに言えば、鈴木ショータの独自理論である33ラップの平均も
中京ダ1400m -2.85
阪神ダ1400m -2.82
と、非常に近いことから、両コースで求められる適性は、かなり近い!と自信を持って言えるようになりました。
※33ラップとは・・・【PDF新聞】販売&サンプル&33ラップ理論とは
まとめ
直線コースに、坂があるかどうか
坂があるといっても、傾斜がどれほど違うのか
この2つを知ることで、予想法の幅はグンと広がることでしょう!
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