今回の記事は、厩舎別調教パターンまとめ!
栗東でトラックマンとして働いていた鈴木ショータが、当時の経験をもとに、厩舎ごとの特徴を勝手に考察致します!
・調教の見方がわからない
・厩舎に違いってあるの?
・調教に詳しくなりたい!
そんな方はぜひ最後までご覧ください!
これを見れば今週から調教欄を見るのが楽しくなるはず!!?
※過去に書いた記事を更新しているため、(引退)と書かれた厩舎も、あえて掲載しております。
(引退)浅見秀一
レース1週前にびっしりやり、水曜、木曜は15-15程度でさらっと
週中の時計よりも日曜日の時計を参考にした方がいい厩舎
池江泰寿
主な管理馬
オルフェーヴル
ドリームジャーニー
ラブリーデイ
トーセンジョーダン
サトノダイヤモンド
調教は、馬場が綺麗で時計の出やすい朝イチの時間帯にびっしりやる傾向
能力通りに好時計が出ることが多い
Cウッドコースでは、
・3頭併せ
・4F追い切り(通常は6F追い切りの厩舎が多い)
というパターンが多い
(引退)石坂正
時計は速いほうではなく、1Fも13秒台と遅めのことが多い。
乗り運動をしっかりやっているようなので、調教時計だけで評価を下げない方がいい。
上村洋行
主な管理馬
ベラジオオペラ
ウィリアムバローズ
アイアンバローズ
2019年開業で、まだ調教方法などはトライアンドエラーが見受けられる厩舎で、今後も調整方法の変化には注意
開業当初は、びっしり負荷をかける調教が多く、時計を出しすぎてしまった、というパターンも多く、特に新馬戦では
~2023年
単勝回収率60%
複勝回収率47%
と、調教をやりすぎて、実戦では人気になるも結果を残せず、というパターンが多かったです
ただ、開業当初のびっしり調教から、少し変化を見られてきており、2024年の新馬戦は
2024年~
【6-1-2-8】と複勝率は50%を超え
単勝回収率97%
複勝回収率82%
(2024年12月現在)
やはりいろんなことを試して、年々向上していきそうなので、今後の調整パターンにも注目です!
奥村豊
主な管理馬
ディアンドル
ロードブレス
ピースオブエイト
調教タイム以上に注意!
調教は、全体時計が遅めで、終い重点だったり、ポリトラックも使ったりするため、人気にはなりにくい
びっしり追わない方針なだけなので、時計が出ていないからといって、あえて評価は下げない方がいいのがポイント
音無秀孝
主な管理馬
カンパニー
インディチャンプ
クリソベリル
ミッキーアイル
クリソライト
オウケンブルースリ
モズスーパーフレア
サンライズノヴァ
びっしり追い切ることが多く、ほとんどの馬が「一杯に追う」調教
全体時計は速いが、ラスト1Fが13秒台で止まってしまっているパターンが多く、細かくラップを見た方がいい厩舎
軽量の松若風馬騎手が乗ることも多く、その場合は時計が少し速めに出る傾向にあるので割り引きは必要
昆貢
主な管理馬
ローレルゲレイロ
ディープスカイ
ヒルノダムール
ライトオンキュー
ハタノヴァンクール
調教時計は、常に目いっぱい時計を出してくる傾向
速い時計には目を引かれがちだが、冷静に見る必要性はあり
ただ、それでも時計が出ていない馬は割引
調教から騎手を乗せることも多く、”チーム力” が強い厩舎
騎手別の勝利数も、個性派が多いのが見てわかる
四位洋文
藤田伸二
横山典弘
本田優
古川吉洋
松田大作
横山和生
柴原央明
太宰啓介
馬産地の星!で、これまで管理したのも、ノーザンファーム生産馬はたった3頭のみ。他の社台系グループも0頭
騎手からも、預かる馬からも、こだわりの強さを感じるプロフェッショナル
斉藤崇史
主な管理馬
クロノジェネシス
ジェラルディーナ
ラウダシオン
ララクリスティーヌ
ドンフランキー
幅広く活躍!
以前は、長距離に強かった松田博資厩舎のスタッフを引き継いでいるのもあってか、長い距離での活躍が目立ったが、年を重ねるごとに、斉藤崇史厩舎のカラーが出てきて、今は距離の差はなし
厩舎所属の団野騎手が主戦
その団野騎手の父親も、斉藤崇史厩舎で助手として活躍
団野騎手が初勝利を挙げた馬は、その父親の担当馬で、引き上げてくる時に斉藤崇史調教師も、目に光るものがあったのが印象的でした
かなり丁寧、腰も低い調教師で、その人間性も見ていくと応援したくなる厩舎かもしれません
鮫島一歩
主な管理馬
マコトスパルビエロ
パドトロワ
タガノトネール
シルクフェイマス
キングトップガン
調教は、少し馬場の荒れた時間帯にやるため、時計は遅めになる
そのぶん調教がいっそう注目される新馬戦などでは、人気になりにくく
単勝回収率138%
複勝回収率87%
と、馬券的妙味がある
あまり調教時計を気にしない方がいい厩舎
清水久詞
主な管理馬
キタサンブラック
メールドグラース
トウケイヘイロー
関西の厩舎ですが、積極的に関東遠征もする方針
「疲れ」のタイミングを見極めるのが重要!
出走数が多く、調子落ちで大敗→休養して復活!
というのが馬券の狙いパターン
ハクサンパイオニア
叩き8戦目→2番人気8着
休養後→4番人気2着
ボルザコフスキー
叩き6.7戦目→⑭⑬着
休養後2戦目→11番人気1着
出走数を重ねるのも、多く勝つためには1つの戦略
それでも大きな故障を出さずに、出走数を重ねられるのは、清水調教師の弟が獣医で、兄弟2人3脚で力を合わせているからだと考えます
そうして鍛え上げた結晶が名馬キタサンブラック
調教も、Cウッドコースを長めの6Fからびっしり追われることが多く、調教本数も他厩舎よりりも多めで出走してくることが多いです
惚れ惚れするような調教本数なので、ぜひ調教欄をご覧ください
馬券的には、疲れがたまっていたと思われる「休養前の敗戦は度外視!」という理論で馬柱を見ると効率的です
報道陣にも差し入れをたくさんしてくださる調教師です
新谷功一
主な管理馬
リメイク
クラウンプライド
グランブリッジ
将来性高い新規調教師!
2020年開業で、早くも世界を渡り歩く活躍
トラックマン時代に鈴木ショータもお話する機会があり、表現するなら、「のびのび、自由、縛られすぎない」、といった印象を抱きました
実際に調教師になっても、馬を最優先に考え、ノースヒルズ生産のリメイクを、社台ファーム山元トレーニングセンターに急遽入厩させる機転をきかせるなど、固定概念にとらわれない判断力がさすがだと思います
参考記事:https://www.sanspo.com/race/article/general/20220922-BSPI5UT2JFPNJMGJRIYQQJZYOI/
そういった背景も踏まえ、一口馬主でも、新谷厩舎に入る馬に出資しているほどです(笑)
損得ではなく、はっきりものを言う方針でもあるので、厩舎コメント等も参考になる厩舎です
杉山晴紀
主な管理馬
ジャスティンパレス
デアリングタクト
ガイアフォース
アグリ
エルトンバローズ
馬券的妙味大!
騎手別の勝率数を見ても、決して有名どころばかりでないのがすごいところ
(2023年リーディング順位)
松山弘平(4位)
西村淳也(8位)
松若風馬(31位)
高倉稜(97位)
ルメール(1位)
鮫島克駿(9位)
川田将雅(2位)
長岡禎仁(74位)
加藤祥太(127位)
戸崎圭太(6位)
決してリーディング上位騎手ばかりを乗せているわけではないため、馬券的妙味も大きく、最多52勝を挙げた2023年でも、なんと厩舎の単勝回収率は112%!
まさに今買うべき厩舎!と言えるでしょう
動画でも解説↓
須貝尚介
主な管理馬
ゴールドシップ
ジャスタウェイ
ソダシ
ショウナンナデシコ
スワーヴアラミス
ステラヴェローチェ
かつて自分が栗東の坂路取材を担当していたころは、小林徹弥騎手、松田大作騎手、富田暁騎手、畑端省吾騎手、関東の井上敏樹騎手らをはじめ、とにかく調教からジョッキーの騎乗が多い厩舎でした
おそらく栗東で一番ジョッキーが乗っている厩舎だと思われます
調教師も元ジョッキーですし、狙いがあってのことだと思われます
坂路では3頭併せ以上は一応禁止になっているため、競馬新聞上では ”2頭併せ” になっていますが、多頭数で登板することが多く、加えてジョッキー騎乗と、レースさながらの ”流れ” を、調教から教え込めています
厩舎全体の回収率も
単勝回収率87%
複勝回収率84%
かなり優秀ですが、特に北海道シリーズに強く
単勝回収率91%
複勝回収率100%
単純に須貝先生が北海道への気合入りがハンパないのか、腕利きの助手が北海道に滞在しているから、という声が現場からは聞こえます(笑)
高野友和
主な管理馬
ナミュール
ショウナンパンドラ
レイパパレ
ジャンタルマンタル
スタニングローズ
調教は「手応え」に注目!
栗東坂路では、馬場が開場して20分後くらいの少し落ち着いた時間帯に決まって登坂
馬場は荒れてきていて、時計はやや遅くなりやすい時間帯です
ほとんどが併せ馬で「一杯」の調教
びっしり併せ馬をするパターンは、師である松田国英厩舎に似ていると言えます
2頭とも同時にゴールすることを意識しているのか、併入の確率がかなり高い
そのぶん能力のある馬は手応えに余裕があるので、「一杯」や「馬なり」などの手応えに注目すると面白いです
大のジャイアンツファンだそうで、厩舎カラーもオレンジになっています(笑)
武英智
主な管理馬
メイケイエール
ペプチドナイル
ジューンテイク
ペプチドバンブー
エーティーマクフィ
調教でめちゃくちゃ時計が出るタイプが多いですが、馬券的には大きな影響もなく、意識する必要はなさそう
短距離馬も多いイメージでしたが、距離別の成績も大差なし
「ペプチド」の沼川オーナー馬では
単勝回収率134%
複勝回収率87%
勝率は16%(厩舎全体の勝率は9%)
オーナーとの呼吸が合っているからこそ、馬を優先した育成ができるそうです
参考記事:https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=54696&rf=related_info
高柳大輔
主な管理馬
テーオーケインズ
テンハッピーローズ
ソリストサンダー
調教直結型厩舎!
坂路で好時計を出す馬が多いが、実際に成績にもつながっている厩舎
独自の「調教採点」でも、
出走馬の中で採点
1~5位
単勝回収率183%
複勝回収率100%
6位以下
単勝回収率59%
複勝回収率69%
千田輝彦
主な管理馬
エアジパング
バトルバニヤン
ダノンプログラマー
ダディーズビビッド
メイショウシンタケ
叩いて馬体が絞れてきた時が買い!
前走時より馬体減のパターンなら
単勝回収率159%
複勝回収率98%
調教はほとんど馬なりで、あまり調教で無理をさせすぎないのが特徴
馬愛が強い調教師で、200勝インタビューでも
「一番は命懸けだと分かっていながら、馬運車に乗って、競馬場に行ってくれるお馬さんに感謝しています。今後ももっともっと勉強して、お馬さんと仲良くなれるように努力してまいります」
こうしたコメントから、調教師のマインドを読み取るのも重要
馬尊重の調教方針なので、負荷がかかりきってない場合もあるため、調教過程やレースを使っての上積みなどに注目するのが得策
角田晃一
主な管理馬
ベルカント
マスターフェンサー
アレスバローズ
ムイトオブリガード
時計注目!
荒れた馬場の時間帯に追い切るが、それでも目を引く馬が多い
アレスバローズやキョウワゼノビアなどがいい例で、時計が出ている馬はオープン級の力を秘めていると考えていい厩舎
寺島良
主な管理馬
キングズソード
キングズガード
セラフィックコール
テルペリオン
ミスマンマミーア
ブリンカーと去勢に注目!
馬の個性を見抜くのがうまいと思っていて、気性に課題がある馬も、馬具や去勢で快方に向かわせている厩舎
ブリンカー着用馬
単勝回収率120%
複勝回収率83%
セン馬
単勝回収率152%
複勝回収率94%
最終追い切りがダートコース、というかなり珍しい調整も取り入れたりしているので、寺島厩舎の場合はダート調教でも大きな減点は不要
2016年9月開業で、2023年はキャリアハイの29勝を挙げ、まだまだ伸びしろしかない厩舎です
友道康夫
主な管理馬
ドウデュース
シュヴァルグラン
ヴィブロス
アドマイヤマーズ
ジャスティンミラノ
ワグネリアン
ポタジェ
ワールドプレミア
アドマイヤジュピタ
マカヒキ
長距離の友道康夫厩舎!
2000m未満
勝率13.5%
複勝率32%
2000m以上
勝率18%
複勝率42%
回収率は遜色なし
過去の管理馬を見ても、長距離馬が多いことが実感できると思います
「長距離が好き」、と公言しているように、長い距離でのデビューや、スタミナ強化の調教パターンが多いです
調教パターンとしては、Cウッドコース併せ馬でびっしり負荷をかける反面、直前の追い切りは、芝やポリトラックなど軽めに仕上げることが多いです
ドウデュースも、最終追い切りのぽとんどがポリトラックか芝コースで、むしろポリトラック追い切りは順調な証です。
唯一坂路追い切りだった2023年の天皇賞秋では、2番人気7着と敗退。当時の馬体重512㌔はデビュー以来最高体重で、見た目的にも太め残りでした。
最終追い切りが芝やポリトラックの場合は、基本的には負荷が軽すぎて割引です
たいていは脚元に何かしら弱さがある馬が、ポリトラック調教などは使われるので、基本は割引評価でいいですが、友道厩舎の場合は軽視禁物!
中内田充正
主な管理馬
リバティアイランド
プログノーシス
セリフォス
ダノンプレミアム
ダノンファンタジー
グレナディアガーズ
全レース全力投球!
初出走&休み明け
勝率19%
単勝回収率96%
使い詰め
勝率13%
単勝回収率63%
休み明けでいきなり能力を発揮するのが難しいなか、使い詰めの勝率13%より、休み明けの方が19%と高くなっているのはものすごいことです!
これは以前インタビュー記事で読んだのですが、中内田調教師の思考に
「馬は次があるかわからない」
という、経済動物でもある競走馬の宿命を尊重したものがあるから、と考えています
まず目の前のレースを勝ってこそ、その馬の未来は切り開かれる
まさかに競馬界の大槻班長と言えるでしょう
「休み明けは割引」
というのが一般的なパターンですが、中内田厩舎の場合は、休み明けこそ全力!! と覚えておきましょう
調教パターンも、ほとんど 終い重点(1Fが速い) の内容が多く、調教時計は「全体時計もちゃんと速いかどうか?」に注目するのがポイントです
主戦騎手は川田将雅騎手
ほとんど人気になりますが、それでも
単勝回収率85%
複勝回収率83%
水準の80%を超えており、無理に馬券から外す必要もありません。
次いで、藤岡佑介J→西村敦也J→中井裕二J
この中では中井裕二Jは、リーディング上位から離れた存在ですが、普段の調教から中内田厩舎を手伝っていることも多く、”チーム中内田”としての一員なので、大きく評価を下げない方がいいです
英語も堪能で、中内田調教師あっての海外の馬主さんなどもおり、馬を育てるだけでなく、語学やコミュニケーションの高さが、厩舎の活躍につながっているのも魅力です
中内田調教師のお父様も偉大なホースマンで、以前取材させていただいた記事をあわせてご覧いただけると嬉しいです
中竹和也
主な管理馬
ジョーカプチーノ
ダコール
アカイイト
ビアンフェ
リアンヴェリテ
坂路は全体時計に注目!
比較的馬場が荒れた時間帯に追い切るので、時計以上に評価は必要
角田厩舎のあとに続いてくることが多いです
ほとんどが単走
3F目が最速ラップになって、ラスト1Fは遅いことが多いです
そういった調整法なので、通常は「栗東坂路は2Fだけ見ておけ」理論ですが、中竹厩舎は、「全体時計の4F」が速い場合は、多少評価を上げた方が賢明かもしれません
(引退)西浦勝一
ジョッキーは幸英明騎手、国分優作騎手が乗ることがほとんど。決まった馬に乗っているわけではなさそうで、「調教に騎乗していないからそんなに気がないのかな?」と疑う心配はない。
こちらも馬場が荒れた時間帯にやることが多いので時計以上の評価は必要。
西園正都
主な管理馬
シルポート
ハクサンムーン
フィールドルージュ
サダムパテック
エーシンフォワード
タガノビューティー
坂路で「一杯」に追われて、びっしりやることが多い
坂路調教が主体ということもあり、短距離馬も多い
行き出しから、きれいに併せ馬が行われ乗り手の技術の高さにも感心する(ジョッキーゲームなどで「調教」を行うと併せ馬の難しさを実感します笑)
ジュールポレールを筆頭に、時計が出る馬が素直に実力上位であることが多いです
独自の調教採点でも、調教で動いている馬は好結果を出しています
調教採点60点以上
単勝回収率75%
複勝回収率93%
西村真幸
主な管理馬
ファストフォース
オーヴェルニュ
タイセイビジョン
開門ダッシュ厩舎!
坂路開場前から並んで待機している厩舎
徹夜で並んで、競馬場の開門ダッシュをしていた身としては親近感がわきます(笑)
毎朝この厩舎から坂路の一日は始まる
ほぼ確実に開場一番に駆け上がってきます
誰も走っていないきれいな馬場なので、もちろん時計は速めに出やすいので、タイム比較の際は多少割り引いてジャッジするのが賢明
長谷川浩大
主な管理馬
ナムラクレア
ヤマニンアンプリメ
ヴァトレニ
調教で動きすぎて、馬券は過剰人気の傾向
厩舎うんぬんよりも、ファンが過剰に馬券を買いすぎている傾向で、
単勝回収率60%
複勝回収率72%
調教自体も、馬場の綺麗な開場直後や、坂路でも内めを回っていたりするので、調教タイムで過度な評価は禁物
羽月友彦
主な管理馬
ワンダースピード
インカンテーション
クワイエットデイ
馬によってまちまちで、調教はそこまで左右されなくていい厩舎
サルサディオーネなどは毎回好時計を出す馬で、馬の個性をつかんで見極めるのが得策
藤原英昭
主な管理馬
シャフリヤール
ストレイトガール
エイシンフラッシュ
トーセンラー
ミラクルレジェンド
ローマンレジェンド
エポカドーロ
という冗談はさておき
藤原英昭厩舎の高齢馬は、なめたらダメ、絶対!
6歳以上の管理馬
単勝回収率109%
複勝回収率99%
これは「馬の成長第一」に育てる育成方針だからこそ!
ストレイトガールは、7歳になってもヴィクトリアマイル制覇!
パフォーマプロミスという馬は、もう出られるレースがなくなってしまう3歳9月の未勝利戦でデビュー、というギリギリの状態まで来て勝ち上がり。6歳にして重賞制覇を成し遂げ、7歳にしてGⅠ天皇賞春でも3着と激走!
まさに藤原厩舎を象徴するような戦績と言えます
同様に、3歳7月に未勝利デビューとなったフィエロも、その後重賞戦線を賑わす活躍をしました
一戦必勝!をスローガンにされており、似た方針の厩舎としては中内田厩舎が挙げられます
年齢のわりにレース数が少ない馬が多いので、高齢馬でも藤原厩舎の場合は、ちょっと立ち止まってみてください!
藤原調教師自身も馬術の出身ということもあり、技術の高いスタッフが多く、調教時計も綺麗なラップを刻んでいることが多い
(引退)松田国英
かなりハードに追われるため、「一杯に追う」のさらに上の「叩き一杯」というのが近い表現の追い切り
1F13秒台、14秒台になることもあるが決して悲観する内容ではありません
松永幹夫
主な管理馬
ラッキーライラック
アウォーディー
調教時計以上に評価!
決して目立つ調教時計を出すタイプではない厩舎
そのため新馬戦でも
単勝回収率110%
複勝回収率85%
と水準以上の数値を出しています
騎手時代はヘヴンリーロマンスでの天皇賞秋制覇が印象的でしたが、同オーナーのノースヒルズグループの管理馬でも
単勝回収率113%
複勝回収率83%
世間の人気以上には走っています
また同期の横山典弘騎手とのコンビでは
単勝回収率122%
複勝回収率100%
ストレートに意見を交換できる仲だからこそ、調教師と騎手一丸となって、好成績につながっていると推察できます
宮本博
主な管理馬
ボルドグフーシュ
クリンチャー
フェーングロッテン
ニシノコンサフォス
エートラックス
調教時計以上に評価必要!
遅めの時間帯で馬場は荒れているため、時計も遅め
時計以上に中身は濃いため、鮫島一歩厩舎などと同じく、新馬戦では人気以上に走りやすい
坂路では単走でさらっとやるパターンが主流
乗り替わりが多い昨今においても、ノーブルマーズは高倉稜騎手がデビュー以来全て手綱をとっているように、調教でも高倉騎手がこの厩舎の馬に乗ることが多い
明るくて面白い調教師で、報道陣には人気の調教師だが、基本的に毎回強気なコメントなので、コメント欄やインタビューは慎重にチェック
サングラス着用シーンが多い
森秀行
主な管理馬
シーキングザダイヤ
フジヤマケンザン
ノボトゥルー
ネロ
マテラスカイ
キャプテントゥーレ
シーキングザパール
ノボジャック
ノボバカラ
エアシャカール
坂路は「1F」に注目!
最も坂路を極めている厩舎と言えるかもしれません
ネロ、マテラスカイ、カオスモスなどが代表的な所属馬
坂路800mでスプリンターズSをやれば、上位を独占しそうな厩舎...(笑)
前半からハイラップを刻むパターンが多く、全体時計の4Fはかなり速い
ただそれを鵜呑みにするのは危険
ラストまで余力がある馬が狙い目で、2F25秒0より速かったり、1F12秒台でまとめられていれば素直に評価していい
コンスタントにレースも使っていくので、調教から調子を読み解くことも可能
好きな馬でケンホファヴァルトという馬がいますが、こちらは1F12秒台で調教できているときには好走しやすく、13秒台になってくると少し調子が落ちてきたのかなぁ、と掴むことができました
出走している際はぜひ1Fの時計にご注目ください
年々調整パターンも研究されてるようで、2023年は、新馬戦前の調教は、坂路→ポリトラック追い切り、というパターンが多かったですが、
2024年は、中間にCウッドコースコースでびっしり時計を出し、最終追い切りは坂路、というパターンになり、新馬戦4連勝など、好結果を出しています
今後もいろんなパターンを試行錯誤してくる可能性が高いので、調整パターンを興味深く観察したい厩舎です
とにかく策略家で、海外の物珍しい血統の馬を仕入れたり、頭数が少なかったり、レベルの低そうな穴場のレースには、格上挑戦などでも出走させたりと、レースの使い方も個性的な厩舎です
森田直行
主な管理馬
モズベッロ
ダイメイプリンセス
ラブカンプー
ブレークアップ
ダイメイフジ
メロディーレーン
調教時計以上に走る厩舎!
ダイメイプリンセスやラブカンプーなどもそうだが、調教でびっしりやって、決して動きも俊敏とは言えないがレースでは走る
坂路では荒れた時間帯&併せ馬&ラストまで一杯に追われ、併せ馬もほとんど同時には入らず、片方が大きく遅れたりする
そこで鍛え上げられた精神力が強いため、以下のような格言を提唱しています!
安田翔伍
主な管理馬
オメガパフューム
ダノンデサイル
キングオブコージ
ジャスティンカフェ
横山家に注目!
横山典弘騎手
単勝回収率131%
複勝回収率93%
横山和生騎手
単勝回収率107%
複勝回収率90%
名門だった父 安田隆行厩舎で育ち、現在も兄とともに厩舎を作り上げている
短距離カラーだった安田隆行厩舎の色はなく、距離や芝ダート問わない活躍
矢作芳人
主な管理馬
パンサラッサ
コントレイル
リスグラシュー
ラヴズオンリーユー
スーパーホーネット
リアルスティール
ステイフーリッシュ
モズアスコット
グランプリボス
フォーエバーヤング
人も馬も育てる名門厩舎!
調教からレースまで所属騎手がしっかりと跨がり、”チーム力”の高さを感じる厩舎
関東から移籍してきた中谷雄太騎手を支えたり、障害の小野寺祐太騎手にも騎乗依頼をしたりと、多くのホースマンを育て、そして名馬も育て上げる、二刀流調教師!
2023年には、独自の真狩サマーステーブルを作るなど、幅広い視点と行動力を持ち合わせている調教師
北海道シリーズでは、調教量が追い切り1本しかない(通常は4本以上)など、明らかに調教不足に思える馬でも、牧場などで仕上げてから競馬場に持ってきているパターンが多いので、競馬新聞の調教欄だけを鵜呑みにすると危険
栗東では調教時計を素直に評価!
リアルスティール、リスグラシュー、モズアスコットなど時計の出る馬は大舞台での活躍が目立っていました
とにかく頭脳派で、馬主に利益を還元するのがモットーで、テレビ番組などでも「1円でも多くぶんどる!」と公言しているほどのため、調子を上げていく過程でも積極的にレースを使う
そのため、一見マイナス要素に思われる「連闘策」も、矢作厩舎の場合は、「計画的連闘策」であることが多いので、むしろ評価!
(引退)山内研二
CWコースでも他厩舎よりも距離が短い4Fの追い切りが多く、坂路でも同様に軽めの調整が多い。しまい重点のパターンが多く、「疲れてるのでは?」、「馬なりばかりで体質が弱いのかな?」などと考えてしまうが心配不要。最近は森裕太朗騎手が乗っていることも多く、応援しているジョッキーなので注目したい。
吉田直弘
主な管理馬
スーニ
ゴルトブリッツ
ピイラニハイウェイ
マリアエレーナ
通常は水曜と木曜に追い切る厩舎がほとんどですが、こちらは異例の火曜追い切り
関連性はないかもしれないですが、JRA200勝を挙げたときのコメントが印象的でした
「大好きなお馬さんを思い続ける、時代遅れなホースマンになりたいです。」
そんな言葉からも、馬のことを考えてこの”火曜追い切り”もあみ出されたのかなぁと勝手に解釈しています
かつて ”日曜追い切り” だった浅見秀一厩舎も、追い切り後に疲れが抜けて、レースまでに余裕があることから、遠征で好成績を残していましたが、吉田厩舎も遠征時に人気以上に走っている傾向です
関西圏
単勝回収率53%
複勝回収率67%
長距離遠征
単勝回収率82%
複勝回収率78%
栗東編は以上となります!
鈴木ショータ自身が栗東でトラックマンをしていたため、当時から印象的だった厩舎を中心にピックアップしました!
番外編
美浦
国枝栄
主な管理馬
アーモンドアイ
マツリダゴッホ
マイネルキッツ
カレンブーケドール
ブラックホーク
ステレンボッシュ
アパパネ
アカイトリノムスメ
ハヤヤッコ
No.150 国枝厩舎の新馬戦は軽視
2012~2023年
単勝回収率66%
複勝回収率69%
2011年以前
単勝回収率102%
複勝回収率89%
近年は歴史的名馬を育て上げたこともあり、とにかく”国枝厩舎ブランド”がすごいのが特徴
そのため、新馬戦の勝率や複勝率は、以前ほど上昇しているにも関わらず、回収率は低下しているという不思議な現象が起きています
これは明らかに、馬券を買う競馬ファンが、”国枝厩舎”という理由だけで、過剰に評価してしまっている証です
さらにポイントは、調教時計に惑わされている競馬ファンが多いこと
一見、調教時計が速くて優秀に見えるものの、実際はインコースを走る調教が多く、時計以上には評価できないのも要注意なポイント
国枝厩舎の馬自体が強いのは事実ですが、ファンが過剰に馬券を買いすぎて、馬券的な妙味が薄いのが現状です
今回は以上となります。
トラックマンの間では当たり前になっている内容も多いですが、僕はいちファンだった頃は全く調教の見方などはわかっていなかったので、そういった意味で参考になればと思います!
馬だけでなく、そこに”人”もいるから面白いのが競馬。
ホースマンの個性を知ると、今よりもっと競馬が楽しくなるかもしれません!
ぜひ”推し厩舎”を見つけてみてください